灯篭について お墓実用辞典

古来より「火」は邪気を払うものと伝えられ、灯明は六波羅蜜の一つとして、最善の供養であるとされています。比叡山のお寺には1200年の不滅の灯明があります。ローソクに灯をともすという行為は簡単なことですが、それを何百年も続けてきたことが大切で意義のある行為といえるのです。立派なものでなくとも十分ですから、必ずローソクを立てて供えるようにしましょう。

さて、燈籠を置くと灯をともさなくとも1年中灯がついているのと同じ功徳があるといわれています。燈籠を立てる場合、何でもいいというわけではありません。雪見燈籠や春日燈籠は主に庭や神社のもので、仏前には適当ではありません。仏前に立っているのは墓前燈籠には丸と角の二種類があり、通常1対で置きますが、一つであれば向って右側に置きます。必ず日輪と月輪があり、向って右に日輪がきます。神社仏閣の祭礼には灯火がつきものであるのに、お墓に灯火の設備がないのは残念です。これでは、お墓本来の機能を十分有しているとは思われません。
 
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