最近のお墓の傾向 お墓実用辞典

元来、お墓は個人の供養の場であったので、その考えから一基一霊を原則として死者が出るたびにつくるものでした。いわゆる「個人墓」という形態で普及してきました。

しかし、近年では大規模な土地開発により、それまでのように個人個人のお墓のスペースが確保するのが難しくなってきました。そのうえ土地不足にさらに拍車をかけているのが「核家族化」の進行です。従来基本であった「家」制度が戦後の戸籍法改正によって、夫婦単位の戸籍に切り替わったのです。

住宅事情はもとより、お墓事情に多大な影響をもたらしているのです。このような慢性的な土地不足などの背景により「個人墓」はしだいに減少し、最近では「○○家之墓」といった複数の故人を一緒にまつる「合祀」の形態が主流となっています。「合祀」のひとつである「夫婦墓」は多く見られますが、「核家族化」が招いたお墓の事情の一つといえるでしょう。
 
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