お墓に使われる石 お墓実用辞典

実際にお墓を建てる場合、まず、当社のような石材店に墓石を注文します。墓石と一言で言っても、その種類は300種類にものぼるといわれており、墓石の形や大きさ、質により値段のさまざまです。

一般的に用いられるのは、御影石(花崗岩)、黒御影石(ハンレイ岩)、安山岩、閃緑岩などです。これらの石は硬くて、火や風に強く、磨くと光沢が出ます。短い年月で変質・変色するものはあまり使用しません。また、お墓を見れば分かりますが、墓石にも黒色系、青色系、赤色系、白色系
などいろいろな色があり、好みによって選べばいいのですが、一般的には濃色系の方が、比較的硬質だと言われています。

●御影石・・・石英・雲母・長石などからなる深成岩。完晶質粒状で色は純白ないし淡灰色。磨くと光沢が出るため、石碑、建築、土木材として用途が広い。

●安山岩・・・火山岩の一種。斜長石・輝石・角閃石などからなり、黒雲母を含むこともある。灰色ないし暗色。硬くて耐火力が強く、建築材や墓石として多く用いられる。

●ハンレイ岩・・・塩基性の深成岩。玄武岩とほぼ同じ成分を持つ。

●閃緑岩・・・深成岩の一種。安山岩とほぼ同じ化学組織を持ち、完晶質で中粒ないし粗粒。
わが国には、良質の石材の取れる採石地が多く点在していますが、近年ではその量も減少しています。良質なことで有名な四国香川県の「庵治石」もその例外ではなく、希少な存在になりつつあります。このような事情から、最近では海外から輸入される良質な石も多く、中国をはじめ、遠く北欧(スウェーデン
やフィンランド)産のものを使用したお墓も多く見られるようになってきました。
 
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