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お墓の種類 お墓実用辞典
お墓の形のもいろいろありますが、大別して「和型」・「洋型」・「供養塔」に分類できます。
●和型
◇角石塔型・・・もっとも多く使われている形で、基本的には台石を重ねた上に棹石がのるので段墓とも呼ばれ「二段墓」と「三段墓」があります。日本の伝統的な形で、格調が高く、飽きがきません。徳島県では最も重要のある形です。さらに納骨台の種類にによって「芝台型」と「三宝台型」とに分けられます。
◇角柱型・・・角石塔型よりはるかに長い棹石を建てた形で「神道型」ともよばれます。神道のお墓のことを「奥都城(おくつき)」「奥津城(おくつき)」と言い古代日本では上代のお墓のことを指していました。神道式のお墓の正面にはま「○○家奥都城」と刻む場合があります。「都・津(つ)」は、上代の格助詞「つ」に当てた万葉仮名で、「〜の」の意味になる。「都」は、神官・氏子などを勤めた人の墓に使われる漢字で、「津」は一般信徒の墓に使われる。ただし、先祖に神官、氏子の役に従事した人がいる場合には「都」が使われることがある。またこれとは別に、地域により、どちらかの文字が広く用いられることもあり、一概ではない。「奥(おく)」とは、奥深い意の「奥」や「置く」を意味するといわれる。「城(き)」は、古代の「胆沢城」の「城」の用例にみるように棚・壁などで四辺を取り囲んだ一郭の場所をいい、また「柩(ひつぎ)」の意味もあるとされる。全体の意味としては、「奥深い所にあって外部から遮られた境域」ということであり、また「柩を置く場所」の意となる。
◇位牌型・・・棹石を位牌に似せて形どっているのでこう呼ばれています。近年、流行の形でいろいろな
デザインが考えられています。
●洋墓
宗教にとらわれない碑としての形です。横幅が広く安定感がありいろいろなデザインが考えられています。
●供養塔
◇五輪塔・・・宇宙をあらわす胎蔵界大日如来をはじめとする曼荼羅を象徴して造られた密教系の塔で、平安時代後期に出現します。上から団形(宝形)の空輪、半球形(卯月形)の風輪、三角の風輪、球形の水輪、方形の地輪、という五種類の元素「空・風・火・水・地」を象徴した石を積んで造形し、鎌倉時代から墓塔としてさかんに使われていますこの世の物質は丸と角のみであって、丸と角によって宇宙のすべてを包含し網羅したことを示しています。墓地で五輪塔一基だけの建て方のお墓をみますが、これは感心しません。後取りがなければ別ですが、代々のお墓とセットになるべきものなのです。亡くなってすぐに五輪塔へ納めることもできません。
◇宝篋印塔・・・鎌倉時代中期に密教系の塔として出現した一重の塔。墓塔としても使われ、特に江戸時代には大名墓など、格式のある墓塔として流行し身分の高い人のお墓として使われていました。分家初代ならば、標準墓、先祖が六代までなら五輪塔、十二代くらいならば宝篋印塔、それ以上ならば累宝塔となります。いわゆる身分ではなく先祖の数の多い少ないで違ってくるのです。先祖は二十霊もあるのに普通の8寸墓に納めようとすること自体が無理なのです。戒名が多いということはそれだけ家の歴史が続いたことであり、喜ばしことで、先祖の数からいって五輪塔や宝篋印塔や累宝塔を建てることになります。宝篋印塔は、「一切如来心教密全身舎利宝篋印陀羅尼経」というお経に基づき、このお経を納めることを必須条件として建立する仏塔で、月輪の部分に四方仏を梵字で刻みます。
四方仏 東・・・阿閃如来 西・・・阿弥陀如来
南・・・宝生如来 北・・・不空成就如来
◇累宝塔・・・墓とは亡き親や子供の往生を願ったり子孫の繁栄と安寧を祈るもので、親のための子供が行う菩提心の現れでありました。天台宗では以前は、出家者は妻帯しないとされてきましたから、子供もなく供養をすることはありませんでしたが、現在では、お寺様も家庭を持っておられます。厳密な意味での出家者であればお墓もいりませんが、家族(寺族)は別となってお墓が必要で欠かせないものとなってきたのです。この「寺族」のお墓として累宝塔がが考えられ、昭和54年に比叡山延暦寺 山田恵諦座主により第一号が建てられ命名されました。「累」の字は食と衣類を表し。「宝」には財産と子宝があります。累宝塔は木造の六角堂の石造品です。姿は五輪塔の要素を取り込んでいます。六角石の中に丸い筒状の石「仏心石」が挿入されていて、如何なる戒名法名も彫刻可能です。
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