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戒名の刻み方 お墓実用辞典
お墓にはご先祖様の戒名や建立者の名前などを刻みますが、どの場所に刻んでも良いというわけではありません。「ご先祖様は、何代前の人まで」という疑問が出てきますが、何十代もさかのぼると、日本中みんな親戚になってしまいます。
そこでわかりやすくいえば、菩提寺や仏壇に保管してある「過去帳」に載っているところまでが、その人に確かなご先祖様です。また、お墓を中心にみた場合は、「最初にそのお墓に入った人まで」がご先祖と考えることもできます。分家の場合は、本家が祀っている先祖は先祖代々として包含し、初代からの戒名すべてを刻みます。
さて戒名は刻む場所と順序があります。お墓は正面からみて、右側が「涅槃門」(一の上座)、裏面が「菩提門」(二の上座)とされ、相続者の戒名を刻みます。その際、面の右面から初代、二代と刻んでいき、右面がいっぱいになれば裏面へ移ります。相続者の順序については、代を取られた相続者の男女で刻みます。
つまり、@祖父A祖母B父C母の順です。なお、祖父母より早く父がなくなった場合でも、祖父母の二人の戒名の場所を空けておきます。左面は「修行門」(下座)とされ、非相続者の戒名をこれもまた右側から順に刻んでいきます。位牌墓の場合は、裏面に死亡年月日・俗名・行年を刻みます。
しかし相続者が多くなると一つのお墓に合祀した場合、石塔にすべての戒名を書ききれない場合がでてきます。その為、近年は霊標板(墓誌)を建てておきます。霊標板には、故人の「戒名」「俗名」「死亡年月日」「行年」などを刻みます。また、故人の生前の業績や詩人などが代表作品を記したものもあります。
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